
2025年版 ポッドキャスト統計:世界のリスナー数・収益・最新トレンド
2025年現在、世界には約461万のポッドキャストが存在し、リスナー数は年内または年末までに5億8,410万人に達すると予測されています。コメディやトゥルークライム、スポーツといった定番ジャンルが根強い人気を誇る一方で、近年ではビジネス分野、特にB2B向けのポッドキャストへの関心が高まりを見せています。エンタメから情報共有まで、ポッドキャストは世界的に重要なメディアのひとつとなりました。
2025年ポッドキャスト主要データ
世界のポッドキャスト数:約461万
2025年のリスナー数予測:5億8,410万人
リスナーの平均利用時間:週7時間
米国の62%の人々がポッドキャストを一度は聴いたことがある
Spotifyが最も利用されるプラットフォームでシェア37%
30%の番組が20〜40分の長さ
世界のポッドキャスト数
2025年7月時点で、インデックス化されているポッドキャスト数は約461万に達しました。わずか数か月前の2025年5月には約440万だったため、急速に増加していることがわかります。ただし、活動を停止した番組を除くと、実際のアクティブ数は約400万前後と見積もられます。
世界のリスナー数推移
リスナー数は毎年拡大を続けていますが、成長率は徐々に鈍化しており、市場が成熟しつつある兆しが見えます。
2023年:5億690万人
2024年:5億4,670万人(前年比+7.85%)
2025年:5億8,410万人(+6.84%)
2027年予測:6億5,170万人
米国のポッドキャスト事情
米国では2024年時点で1億910万人がポッドキャストを聴いており、2025年には1億1,470万人に増加すると予測されています。国民の62%が少なくとも一度は聴いた経験があり、月間リスナーは人口の41%、週間リスナーは28%を占め、週に平均11エピソードを消化しています。
人気のプラットフォーム
Spotifyが世界シェア37%で首位、Apple Podcastsが32.9%で続き、この2大サービスで全体の約70%を占めています。そのほかWebブラウザやCastboxなども利用されています。ダウンロード数ではApple Podcastsが圧倒的で、全体の70%超を占めています。
地域別リスナー動向
北米はポッドキャスト文化が最も成熟しており、2026年には全世界の46.3%を占めると見込まれています。西ヨーロッパは32.8%、ラテンアメリカは32.4%と続き、アジアでも韓国・日本・中国といった市場で着実に浸透しています。
市場規模と収益
世界のポッドキャスト産業の市場規模は2024年に300億ドル、2025年には383億ドルに到達する見込みです。2030年には1,311億ドル規模にまで拡大すると予測されています。米国市場だけでも2025年には40億ドルに達するとされ、「ジョー・ローガン・エクスペリエンス」のような世界的ヒット番組が業界を牽引しています。
デモグラフィックと利用習慣
12〜34歳の若年層の半数が毎月ポッドキャストを利用しており、特にZ世代は他世代の2倍以上の発見率を誇ります。利用シーンでは「運転中」が32%と最も多く、79%がスマートフォン経由で聴取しています。平均的な週次リスナーは8本のエピソードを聴いています。
ジャンルの人気傾向
米国ではコメディが最も人気で、次いでニュース、カルチャー、トゥルークライム、スポーツと続きます。英国ではコメディに加え、エンタメやスポーツ、トゥルークライムが強い支持を得ています。世界的に見ても、トゥルークライムとフィクションはエピソード完聴率が85%を超えており、高い没入度を誇ります。
AIとポッドキャスト産業
生成AIの普及により、番組制作やレコメンドにAIを活用する事例が増加。米国では毎月4,500万人がAI関連機能を利用しており、費用削減やCTR(クリック率)の向上といった効果も確認されています。将来的にはAIによる番組生成や広告最適化が、さらに業界を押し上げると期待されています。
動画ポッドキャストの台頭
近年は音声だけでなく映像を組み合わせた「ビデオポッドキャスト」も人気を集めています。SpotifyやAppleがこの分野を強化しており、リスナーのエンゲージメントは従来の音声形式よりも最大50%高いとする調査結果もあります。
マーケティングへの活用
米国のマーケターの51%がすでにポッドキャストを戦略に組み込み、消費者もホストをインフルエンサー以上に信頼している傾向があります。ブランド認知や商品紹介における効果が高く、今後さらに競争が激化すると考えられます。
2025年時点でポッドキャストは世界的に5億8,000万人以上のリスナーを抱え、461万番組が配信されています。平均で週7時間という利用時間からも、ポッドキャストが日常の一部となっていることは明らかです。今後もジャンルの多様化やAI・映像の導入によって、ポッドキャストは世界のメディア市場で存在感を強めていくでしょう。