猫の肉球に触れないでください

猫の手

猫の足の裏の肉球に触れると、すぐに引っ込みます。猫をしつこく叱り続けると、猫は怒って「とても迷惑だ」という表情をすることがあります。これは肉球が非常に敏感だからです。人間の敏感な部分に触れると、全身が震えますが、これと同じ原理です。

肉球の表面の皮膚は他の毛の部分の皮膚よりも少し厚めですが、皮膚の内側には神経がたくさんあるため、とても敏感です。不安定な場所でもスムーズに歩けるのは、まさに感受性があるからこそ。足の裏が鈍くなって、凹凸のある地面では何も感じられません。さらに、パッドには脂肪と弾性繊維が詰め込まれているため、足裏の凹凸にぴったりとフィットします。

また、猫の足裏の肉球は滑り止めの役割も果たします。具体的な方法は緊張したときに汗をかくことです。猫が汗をかくのは体温調節のためではなく、滑らないようにするためです。私たち人間も同じで、緊張すると手のひらに汗をかきます。人間がまだ猿だった頃、木登りのときに滑らないように汗をかきました。猫の肉球の発汗にも同じ原理が当てはまります。

さらに、肉厚で敏感な肉球により、狩りの最中に音がほとんど出ず、潜伏が可能になります。吸音肉パッドとも言えます。

しかし、とても敏感ではあるものの、優しく触れると猫は「とても気持ちいい」と感じるそうです。飼い主が猫を優しく愛情を込めて撫でると、猫は前足を開いてとても幸せそうな顔をします。もちろん、乱暴なタッチは耐えられません。